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又吉「火花」爆発!芥川賞受賞一夜で累計発行部数104万部

第153回芥川賞に人気お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(35)の「火花」が選ばれ、受賞決定を受けた文芸春秋は17日、64万部からの大幅な増刷を決め、累計発行部数が104万部になると発表した。新人作家のミリオンセラーは極めて異例だ。各書店では特設コーナーが設置され、又吉の地元・大阪府寝屋川市では母校が垂れ幕などで祝福。市の図書館では「火花」の貸し出しがすでに1年待ちの状態で、“又吉受賞フィーバー”はしばらく続きそうだ。

 「お笑い芸人初の芥川賞」という話題性にも後押しされ、受賞から一夜明けたこの日、又吉の受賞作「火花」が飛ぶように売れた。インターネット通販大手アマゾンには16日夜の受賞発表後から注文が殺到、約2時間で売り切れた。「相当な数を用意していたが、期待以上だった」と日本法人の広報担当者は驚く。

 文芸春秋は大幅増刷を決め、累計発行部数100万部突破を発表。又吉は「ミリオン作家」の仲間入りを果たし、低迷にあえぐ出版界にとっても朗報となった。

 各書店では特設コーナーを設置。東京都千代田区の三省堂書店神保町本店は、店頭に芥川賞直木賞の特設コーナーを開き、「火花」を高く積み上げた。営業企画室の内田剛課長(46)は「出版界にとって、ここ数年で最大のニュースの一つ。(本は)枯渇状態になるのではないか」とうれしい悲鳴を上げた。

 又吉の地元・大阪の書店もフィーバーに沸いた。大阪市北区にある「紀伊國屋書店梅田本店」では、入り口に特設売り場を設置。同店総務担当の仲岡慎治さん(46)によると、この日の「火花」の売り上げは、午後4時の段階で直近1週間の1日平均に比べ約8倍という爆発的ヒット。「芥川賞でいうと、綿矢りささんが受賞した時くらいの反響の大きさかなと思います」と驚いた様子だった。

 作品の舞台となった東京・武蔵野市の吉祥寺の書店でも「火花」フェアが始まった。紀伊國屋書店吉祥寺東急店では「舞台は吉祥寺」とうたってミニ特設コーナーを設置。店長の西野宏明さんによると、受賞前は1週間で10冊くらいのペースだったが、17日は午前中だけで20冊が売れたという。

 芥川賞受賞が話題となり作品が売れる効果はこれまでもあったが、書店員が選ぶ本屋大賞の受賞作の多くが100万部を突破するのに比べて、近年は影が薄かった。今回の「火花」の受賞は、数々のベストセラーを生み文壇を支えてきた芥川賞の存在感を久しぶりに示したといえそうだ。

FF11 RMT